ロングライダーが富士ヒルクライム2019に参加してシルバーを取ってきました。
そんな、シルバーまでの道のりをちょっと書いていこうと思います。
2018年に参加した事
ロングライダーがレースに参加する理由は、自分の現在地を定義する事だと思う。
2018年6月に私は初めてレースという物に触れた。
実は2018年の8月にAroundHokkaido2400(北海道1周のブルベ)があったので、その為にレースでどれだけ通用するのかを試してみたかった。
結局の所、ロングとレースは全くもって要素が違う事がわかった。
ロングしかやったことの無い脚は、富士ヒルクライムでは1時間18分12秒(ブロンズ)にしかならなかった。
そこから早くなるためのトレーニングを行い
AroundHokkaido2400kmや、獲得標高1万4000mのコースを完走した。
ロングに脚力という要素は一部分に過ぎないが、脚力自体は無駄にはならなかったとは思う。
その後、宇都宮RaphaのZwift大会で優勝をしたり、Y’sカップに参加したり、高強度短時間トレーニングを楽しむようになった。
2018年の地点から、2019年の自分の現在地を定義する為にも、2019富士ヒルクライムに参加しようと思った。
これで次のステップへの夢が見れるかわからないけれど・・・・・
富士ヒルに向けてトレーニング
ロングライダーが、ロングと高強度を両立させるというのは正直難しい話だ。
ロングの疲労と回復に3日間。
残り4日間がパワトレでCTLを上げる作業となる。
でも、いきなりCTLを上げるとオーバートレーニングになってしまって逆に弱くなってしまう。
自分の適切な強度を探ろうと思った。
ROTORのクランクのパワメを導入し、Zwift内で必死になって走った
自分の趣味であるロングもZwiftでやったりした(24時間Zwiftチャレンジ)
データを取って、自分がオーバートレーニングになってしまう条件は
CTLの1.4倍のATLが7日続く事 と突き止めた←自分の伸びしろだと解釈した
ただ、ロングのTSSは過小評価するのが適当だけど。

さて、練習量に制限が加わった。
CTLの1.4倍以下でATLを継続する事でCTLを上げていくという事だけど、それだけだと成長が微妙だった(極論ロングでツールドの選手になってしまう)。
ヒルクライマーでデータを公開してる人から練習メニューを参考にさせてもらった所、面白いデータを発見した。
「強い人はパワーのVo2Maxの滞在時間を気にしている」という事 ※心拍数ではない
その人は1回のライドでVo2Maxは10-20分程度走っていた。
Vo2MaxとはFTPから求められる強度の事。
パワー・トレーニング・ゾーン計算ツール【PTB】
自然とFTPが上がれば、Vo2Maxも上がっていくのでFTPが上がれば上がるほどせっかく楽になったのにまたきつくなっていった。
下記画像は私のパワーカーブで、Z5がVo2Maxの出力可能な時間範囲
かなり頭がキレないと、Vo2Maxは1アタックで10分が限界だった。

練習メニュー
なるべくVo2Maxは20分を目指しつつ、TSSは100に近いメニューを組む事にした。
ウォーミングアップ
Vo2Max7分レスト5分×3回
SST10分レスト5分×2回
20秒出力1回
クローズ
とは言え、このVO2Maxは2発目まではギリギリ耐えられるが、3発目が達成できないほど厳しいトレーニングなので、日によってVo2Maxの滞在時間は変わった(体調や仕上がりが手に取る様にわかった)

トレーニング成果として、FTPは240W→283Wとなった。
しかし、この話は富士ヒル1か月前で途絶えた。
1か月前なのにパワメが壊れたり、仕事や別イベントの外的要因でズタボロになり、正直富士ヒルクライムは諦めていた。
ただ、走る事に関しては地元に白石峠があったので、アナログな事に黒板を買ってきて正の字を書いて100回登るという名目で夜な夜なトレーニングと称し登っていた。
パワトレしてた頃と比べて本当に頑張らなくなっていった。そして、練習が途絶えた。
富士ヒル1週間前、参加するかしないかを予算を見つつ考えていた。
参加する価値をどうやって決めたらいいかと思い、1つ思い浮かんだのが
白石峠TTだった。
Zwift練習を辞めた直後のタイムが24分52秒
そこから最後の計測時には-30秒遅くなっていた。
富士ヒルに参加する為には最低25分を切らないと参加する価値が無い等と自分を奮い立たせタイムアタックした。
結果は24分23秒と過去最高記録を出す事ができた。
内心諦めていたのに、諦めきれなくなってしまった。
ちなみに、この時点での1月~6月までの走行距離は8125km 獲得標高10万5261mだった
体重は下記の画像を参考にしてください。


出走判断
今回、多くの人が天候に悩んだと思う。 私もその一人だった。
富士ヒル前日の土曜の早朝、ウェザーニュースの天気予報で0時-13時まで曇り予報だった。
レーダー的には雨雲があちらこちらに点在していたので、降られる可能性があるなぁと読んだ。
しかし、お湿り程度であればなんとかなるかと思い、埼玉の自宅から一般道をえっちらおっちらと富士山へ車で向かった。
当日のサイクルエキスポの時の富士山の様子を見て、なんとか持ちこたえてくれるかと一応期待はできる程度の天気だった。

翌日出発する時の外の天気がこちら

感じ的には、土砂降りのずぶ濡れにはならないけれども、下山が心配だった。
単独なら、こういった天気はお手の物だけれども、巻き込まれる事故というのも存在する。
今年はフランスへPBP(パリブレストパリ1200km)に参加する予定もあり、けがだけはできない
非常に葛藤した。
TLでは、富士ヒル3回中3回下山時の事故を見てる人も居るらしく、その危険性がわかる。
私はグループDとかなり前の方から登るので、混雑は避けられ、結果安全度では有利な筈
スタート地点に立ってみる事にした。
実際に、スタート地点には多くの人が居て、富士ヒルアナウンスで細々と注意事項を言ってくださっていた。
声掛け・給水ポイント・上の温度(麓14度 上の体感5度)・うどん・下山バッグ・ヘルメットダイヤル・ブレーキ確認・物販追加調達
等々
このアナウンスを1時間は聞いたので、安全の配慮に対して安心感が生まれた。
天候も地味に回復しつつあった。
本番
本番は結論から言ってあまりよくなく、いくら準備運動しても、緊張感やこの天候で心拍数が上がらず、Maxでも160くらいしか上がりませんでした。
D発で、料金所手前が計測ポイントで、計測開始地点を過ぎた時グループがなんらアクションを示さなったので
「これは行っていいのだろうか?」等と呑気なロースタートを決めた。
そのままじわじわ脚を上げていき、Dグループの前側で、「回す相手が居ないから一緒に行こう」と言ってきた方が居たのでその人と2km以上一緒に回し自分が遅れはじめお別れ。
その後は、白石峠より甘い出力を淡々と1時間出した。
何しろ24分と1時間弱の時間の違いがある。
白石の勢いで突っ込んでいったら耐えられない。
中腹で高速列車で回したり、間合いの取り方はZwiftのレースを安全に丁寧に走る感じで入る事ができた。
声掛けもしっかりやったけど、そもそも息遣いが荒いのもあって、周りが引く。 ん?引く??
山頂手前のトンネル区間で速度が乗り、40km/h程度まで上がる
1%でこれだけの速度が出てるのなら、まぁまぁタイムに期待はできるのかも・・・・
そしてゴール!
本番はあっという間に終わった気がする。
下山リュックを回収し、嫁に頼まれていた富士山型のメロンパンを調達した

結果速報を見て計算・・・・・
結果は1時間12分13秒86
なんとかシルバーに入った!
目標の10分以下は切れなかったのでまだ上げれるなぁと反省しながらゆっくりと下山した。
〆の吉田うどん


下山中、4合目3合目で土砂降りに振られた。
いつものブルベ装備なので良かったけど、ほかの人達は相当寒そうだった
私も吉田うどんで温まって早々に車に戻って、車内の温度を31度まで上げ、一気に体を乾かした。
終わって
正直今回参加して良かったと思ってます。
自分のやってる事が正しいのに、それがだんだん疑心暗鬼になり、練習を辞めてしまったり
メンタル面で弱い所だなぁと痛感しました。
そこら辺をもっと改善して
今年のチャレンジ・来年のチャレンジをしていきたいなと思います。
ロングライドに厚みを持つという目的はこれで達成できたかな?と思います
今回の参加は、来年の夢に繋がればいいなと思いました。
以上!
そんな、シルバーまでの道のりをちょっと書いていこうと思います。
2018年に参加した事
ロングライダーがレースに参加する理由は、自分の現在地を定義する事だと思う。
2018年6月に私は初めてレースという物に触れた。
実は2018年の8月にAroundHokkaido2400(北海道1周のブルベ)があったので、その為にレースでどれだけ通用するのかを試してみたかった。
結局の所、ロングとレースは全くもって要素が違う事がわかった。
ロングしかやったことの無い脚は、富士ヒルクライムでは1時間18分12秒(ブロンズ)にしかならなかった。
そこから早くなるためのトレーニングを行い
AroundHokkaido2400kmや、獲得標高1万4000mのコースを完走した。
ロングに脚力という要素は一部分に過ぎないが、脚力自体は無駄にはならなかったとは思う。
その後、宇都宮RaphaのZwift大会で優勝をしたり、Y’sカップに参加したり、高強度短時間トレーニングを楽しむようになった。
2018年の地点から、2019年の自分の現在地を定義する為にも、2019富士ヒルクライムに参加しようと思った。
これで次のステップへの夢が見れるかわからないけれど・・・・・
富士ヒルに向けてトレーニング
ロングライダーが、ロングと高強度を両立させるというのは正直難しい話だ。
ロングの疲労と回復に3日間。
残り4日間がパワトレでCTLを上げる作業となる。
でも、いきなりCTLを上げるとオーバートレーニングになってしまって逆に弱くなってしまう。
自分の適切な強度を探ろうと思った。
ROTORのクランクのパワメを導入し、Zwift内で必死になって走った
自分の趣味であるロングもZwiftでやったりした(24時間Zwiftチャレンジ)
データを取って、自分がオーバートレーニングになってしまう条件は
CTLの1.4倍のATLが7日続く事 と突き止めた←自分の伸びしろだと解釈した
ただ、ロングのTSSは過小評価するのが適当だけど。

さて、練習量に制限が加わった。
CTLの1.4倍以下でATLを継続する事でCTLを上げていくという事だけど、それだけだと成長が微妙だった(極論ロングでツールドの選手になってしまう)。
ヒルクライマーでデータを公開してる人から練習メニューを参考にさせてもらった所、面白いデータを発見した。
「強い人はパワーのVo2Maxの滞在時間を気にしている」という事 ※心拍数ではない
その人は1回のライドでVo2Maxは10-20分程度走っていた。
Vo2MaxとはFTPから求められる強度の事。
パワー・トレーニング・ゾーン計算ツール【PTB】
自然とFTPが上がれば、Vo2Maxも上がっていくのでFTPが上がれば上がるほどせっかく楽になったのにまたきつくなっていった。
下記画像は私のパワーカーブで、Z5がVo2Maxの出力可能な時間範囲
かなり頭がキレないと、Vo2Maxは1アタックで10分が限界だった。

練習メニュー
なるべくVo2Maxは20分を目指しつつ、TSSは100に近いメニューを組む事にした。
ウォーミングアップ
Vo2Max7分レスト5分×3回
SST10分レスト5分×2回
20秒出力1回
クローズ
とは言え、このVO2Maxは2発目まではギリギリ耐えられるが、3発目が達成できないほど厳しいトレーニングなので、日によってVo2Maxの滞在時間は変わった(体調や仕上がりが手に取る様にわかった)

トレーニング成果として、FTPは240W→283Wとなった。
しかし、この話は富士ヒル1か月前で途絶えた。
1か月前なのにパワメが壊れたり、仕事や別イベントの外的要因でズタボロになり、正直富士ヒルクライムは諦めていた。
ただ、走る事に関しては地元に白石峠があったので、アナログな事に黒板を買ってきて正の字を書いて100回登るという名目で夜な夜なトレーニングと称し登っていた。
パワトレしてた頃と比べて本当に頑張らなくなっていった。そして、練習が途絶えた。
富士ヒル1週間前、参加するかしないかを予算を見つつ考えていた。
参加する価値をどうやって決めたらいいかと思い、1つ思い浮かんだのが
白石峠TTだった。
Zwift練習を辞めた直後のタイムが24分52秒
そこから最後の計測時には-30秒遅くなっていた。
富士ヒルに参加する為には最低25分を切らないと参加する価値が無い等と自分を奮い立たせタイムアタックした。
結果は24分23秒と過去最高記録を出す事ができた。
内心諦めていたのに、諦めきれなくなってしまった。
ちなみに、この時点での1月~6月までの走行距離は8125km 獲得標高10万5261mだった
体重は下記の画像を参考にしてください。


出走判断
今回、多くの人が天候に悩んだと思う。 私もその一人だった。
富士ヒル前日の土曜の早朝、ウェザーニュースの天気予報で0時-13時まで曇り予報だった。
レーダー的には雨雲があちらこちらに点在していたので、降られる可能性があるなぁと読んだ。
しかし、お湿り程度であればなんとかなるかと思い、埼玉の自宅から一般道をえっちらおっちらと富士山へ車で向かった。
当日のサイクルエキスポの時の富士山の様子を見て、なんとか持ちこたえてくれるかと一応期待はできる程度の天気だった。

翌日出発する時の外の天気がこちら

感じ的には、土砂降りのずぶ濡れにはならないけれども、下山が心配だった。
単独なら、こういった天気はお手の物だけれども、巻き込まれる事故というのも存在する。
今年はフランスへPBP(パリブレストパリ1200km)に参加する予定もあり、けがだけはできない
非常に葛藤した。
TLでは、富士ヒル3回中3回下山時の事故を見てる人も居るらしく、その危険性がわかる。
私はグループDとかなり前の方から登るので、混雑は避けられ、結果安全度では有利な筈
スタート地点に立ってみる事にした。
実際に、スタート地点には多くの人が居て、富士ヒルアナウンスで細々と注意事項を言ってくださっていた。
声掛け・給水ポイント・上の温度(麓14度 上の体感5度)・うどん・下山バッグ・ヘルメットダイヤル・ブレーキ確認・物販追加調達
等々
このアナウンスを1時間は聞いたので、安全の配慮に対して安心感が生まれた。
天候も地味に回復しつつあった。
本番
本番は結論から言ってあまりよくなく、いくら準備運動しても、緊張感やこの天候で心拍数が上がらず、Maxでも160くらいしか上がりませんでした。
D発で、料金所手前が計測ポイントで、計測開始地点を過ぎた時グループがなんらアクションを示さなったので
「これは行っていいのだろうか?」等と呑気なロースタートを決めた。
そのままじわじわ脚を上げていき、Dグループの前側で、「回す相手が居ないから一緒に行こう」と言ってきた方が居たのでその人と2km以上一緒に回し自分が遅れはじめお別れ。
その後は、白石峠より甘い出力を淡々と1時間出した。
何しろ24分と1時間弱の時間の違いがある。
白石の勢いで突っ込んでいったら耐えられない。
中腹で高速列車で回したり、間合いの取り方はZwiftのレースを安全に丁寧に走る感じで入る事ができた。
声掛けもしっかりやったけど、そもそも息遣いが荒いのもあって、周りが引く。 ん?引く??
山頂手前のトンネル区間で速度が乗り、40km/h程度まで上がる
1%でこれだけの速度が出てるのなら、まぁまぁタイムに期待はできるのかも・・・・
そしてゴール!
本番はあっという間に終わった気がする。
下山リュックを回収し、嫁に頼まれていた富士山型のメロンパンを調達した

結果速報を見て計算・・・・・
結果は1時間12分13秒86
なんとかシルバーに入った!
目標の10分以下は切れなかったのでまだ上げれるなぁと反省しながらゆっくりと下山した。
〆の吉田うどん


下山中、4合目3合目で土砂降りに振られた。
いつものブルベ装備なので良かったけど、ほかの人達は相当寒そうだった
私も吉田うどんで温まって早々に車に戻って、車内の温度を31度まで上げ、一気に体を乾かした。
終わって
正直今回参加して良かったと思ってます。
自分のやってる事が正しいのに、それがだんだん疑心暗鬼になり、練習を辞めてしまったり
メンタル面で弱い所だなぁと痛感しました。
そこら辺をもっと改善して
今年のチャレンジ・来年のチャレンジをしていきたいなと思います。
ロングライドに厚みを持つという目的はこれで達成できたかな?と思います
今回の参加は、来年の夢に繋がればいいなと思いました。
以上!